【モーニングの新・新人賞】 第4回《THE GATE》の応募作個別講評を公開!

2017/05/23 22:00

THE GATE] [新人賞

先日、最終選考による授賞結果が発表された【第4回THE GATE】関連ニュース)。

受賞した11作品を除き、1次選考および2次選考で落選となった全応募作128本(漫画作品のみ)への講評を公開いたします!


『なんでもない世界の死にたがりたち。』 ノゾミ

1ページ1話のショートマンガですが、一番もったいないところは、タイトルなしでは意味が伝わらないところです。太陽の擬人化では、一目で太陽だとわかるような行動、発言をさせるべきだと思いました。迷走中とのことですが、まだ青年誌では若い方だと思いますし、一度腰を据えて編集者と打ち合わせて1作、作ってみたらどうでしょうか。


『夏を泳ぐ獣』 原作 道具小路/作画 庭春樹

繊細なタッチで描かれる少年の一夏の物語です。丁寧に描かれた絵柄を見る限り、作画の方にはこれからのポテンシャルを非常に感じます。ただ、内容自体が詩的で理解が難しいところが多いです。原作者は、こういった心象風景だけ描いているだけでは難しいと思います。


『さよならハウス』 新井学哉

コマ割りがうまく、とても読みやすかったです。絵柄も悪くないので、もう少し丁寧に描いていただくと商品としての漫画になると思います。ただ、ギャグ漫画だと気づくまでに、時間がかかったので、2ページ目までにはギャグを入れた方が読者を裏切らずに済むと思います。


『END SCO PEOPLE ~内視鏡人類~』 小鹿聡一郎

完成された、とても見やすい絵柄でありつつスタンダードな物語のつくりなので、非常に好感が持てます。ただ、物語のテーマである内視鏡とレーザーという医療機器について、身近ではない人にとっては興味が持ちづらいテーマであるようにも思います。もう少し、普遍的、あるいは一部の人であっても強烈に興味を惹くテーマにすると、読者が飛びついてくれるように思います。


『覆面処罰官』 藤沢逸

漫画におけるキャラクターというものをわかっている方で、人との関係性の中で、キャラクターを描けています。二人のメインキャラクターの今後の物語を読んでみたくなります。絵がまだまだ未熟ですが、これから時間をかけて描き続けることで、大きく成長される方だと思いました。


『非・ホームドラマ』 押戸舘研賞

絵柄は非常に魅力的です。細かいところにもこだわりを感じますし、読み進めたくなる絵柄です。一方で、ちょっと込み入っている分、初見ではあまり食指が動きづらいかもしれません。序盤で圧倒的なヒキを作ることが絵柄を生かす方法だと思います。


『OIL LOVER』 bye.

ショート漫画の数ページの中で、少女とおじさんの関係性をうまく描けています。ただ、与えられる教訓が少しありきたりに感じてしまいます。読者が今まで見たことのない、知らなかった価値観を提示できれば十分成立する物語だと思います。


『探し部』 カイ

読みやすい絵柄で、好感が持てます。テーマも面白そうですが、キャラクターの人格が破綻しているように感じました。次々にキャラの切り返しが続くことで、結局話が進展していないのが、非常にもったいなく感じました。もう少し長いエピソードを読ませていただきたいです。


『アニマル・マニアル』 いもう まい

絵柄がまだまだ未熟なところが、惜しいと思います。冒頭でいきなりメタな話をしていますが、読者が物語に入って行きづらいので、やめたほうがいいと思います。ギャグとしては弱い部分が多いので、もう少し雑学的な部分を増やすほうがいいと思います。何よりまずは絵をもっと時間をかけて描かれることをお勧めします。


『むこうがわ』 ほんわか

昨年話題になったレズ風俗漫画のように、性に対する向き合い方は大人の女性にとっても興味のあるテーマだと思います。ただ、エッセイかフィクションかで評価も大きく変わると思います。今作はフィクションタッチで描かれている分、真剣味がちょっと弱く感じます。絵柄は可愛らしいので時間をかけて描き続けていってください。


『素晴らしきガブノミ部』 五条瓦深雪

ご自身が描きたいものを描きたいままに描いた、というような作品に思えます。読みやすく、ストーリーもちゃんと成立しているのは良いです。しかし多くの人に読まれ、最終的にはお金を出して買ってもらうというところまでイメージして描かれることがプロへの道だと思います。


『King of Cards ~激闘の果てに~』 滝川昇

構成の甘さが目立つ作品だと思いました。描きたいものを思うまま描いているために、展開は早い一方、読者がついていけないところがあります。テーマも読者に対して不親切に思えますので、もう少し普遍的な題材を描かれた方がいいと思います。


『ジョージ・バトラー VS 3人の悪魔たち ~兄弟対決 in ボストン~』ほか 優希香おり

とても楽しく描かれていることが伝わってきます。絵はもう一つ丁寧さがないと雑に見えてしまいます。ご自身が好きなテーマを描かれたのだと思いますが、タイトルも、もう一つ練られたものにするべきだったように思います。読み手にどう思われたいか、どう思われるかまで考えられると良くなると思います。


『あんぱんとハードボイルド』 吉田賴弘

SF世界を独特なタッチで描いており、一部の方にとっては興味を惹かれる作品だと思います。もう一歩なのは、コマ割りが丁寧な一方で単調すぎるために、見せ場がわかりづらいところです。大ゴマを使うことで、作者がどんなシーンを見せたいかが読者にも伝わるので。


『サジタリ・アース』 浅野康司

読者を楽しませて明るい気持ちにさせたいという思いが伝わってきます。しかし、青年誌であるモーニングにおいては、少し内容が幼いように感じます。絵柄もまだ未熟なので、プロを目指されるのであれば時間をかけてご自身にしか描けない絵柄・内容を見つけていっていただきたいです。


『デリバリーヘルス』 はるあか

ポップで可愛らしい絵柄で、オトナなことをグサグサ伝えてくるギャップが非常に魅力的です。企画自体は良いですが、そこにリアルさがない分、読んでいる側に実感が伴いづらいです。もう少し展開自体を地に足ついたものにするといいかもしれません。


『MAN-TAN〈マンタン〉漫画探偵 沼占地洋』 森藤圭太郎

漫画に関わる者にしかわからない、なるほどと思えるトリックの数々に正直驚かされました。非常にニッチな作品な分、ネットで話題になる可能性はありそうです。一方で、ちょっと強引な解説があったり、普遍性に欠けるので、もう少し対象が広い作品も見てみたいと思いました。


『箱庭短編集』 屋久島けんじ

絶妙なタッチ、絶妙なテンポで短いながら面白く読ませていただきました。これくらいの物を量産できればプロとしてやっていけるとおもいます。ショートのギャグ漫画は打率が大事なので、もっとたくさん読ませていただきたいです。


『ゲのゲのゲ』 笛曲男

新しい漫画を読むとき読者はこの漫画はどういうジャンルの漫画で、これを読んだらどういった気分になるのか、ということを考えています。その結果、読むのをやめたり、そもそも初めから読むことを放棄してしまいます。この作品は、笑えばいいのか、怖がればいいのか、泣けばいいのか、そのどれが正しいリアクションなのか非常に悩みました。読み切りである以上、伝えられる感情は一つが限界だと思います。作品全体を通して、物語のテンションを統一した方が良いかと思いました。


『プラネット・ブレーカーズ』 釜堀雅登

独特のタッチで描かれたSFものですが、やはり絵柄がまだまだ未熟であることが一番気になります。1ページごとにかける時間を増やしてもいいので、丁寧に描かれることをお勧めします。また、読者は自分に身近な世界、知っている世界の話以外にはあまり興味がありません。ゆえにSFのような独特の世界を読ませるためには、SFの文法に乗るか、もっと大きく物語の文法に乗らないといけません。いわゆる「王道」というものです。そこを模倣することを恐れずに描いていってもらいたいです。


『cuz くずキャバ』ほか 井田由佳

ご自身の体験をもとにしたエッセイ漫画ですが、エッセイ漫画の難しさは特に客観的に自分の作品を見ないといけないところだと思います。自分自身が登場人物であるがゆえに内輪ネタになりやすいからです。担当がついてからであればそういったアドバイスももらえますが、その前にご自身で他のエッセイ漫画を読み、どういったところを自分なら面白いと思うか考えてみてください。


『ユーピッド!』 羽鳥ひろし

ネーム原作。物語の要である幽霊が出てくるのが遅いと思いました。主人公と幽霊の関係性もありがちな設定なので、目新しいものを見せて欲しかったです。


『星に願いを!』 鳩居澪

ネーム原作。突然、魔王が出てきたり、パロディを挟んだりしていたのでテンポが悪くなってしまっている気がしました。主人公が魔法少女になることで何が変わるか、成長するかをメインに描けばハートフルコメディなり得たかもしれませんね。


『夢幻かなえ』 松井あや

ネーム原作。まず前提として、売るものがないのに買い取り専門店へ行くのが不自然に感じました。さらに登場人物のバックボーンが全くわからないので、ストーリーがチグハグになってしまっていました。


『命色の化石』 多賀城

ネーム原作。誰がどのセリフを喋っているかわからないから、話の流れもわからなくなってしまっています。さらに設定に書かれていることが一切ネームで出てこないので、読みづらさを覚えました。


『ミッドナイトライブ』 小川葉平

ネーム原作。さすがに162ページは長すぎます。長いと、今その場でなにが起こっているのかがわかりにくくなり、読者を混乱させてしまいます。情報の取捨選択をしてページを減らすと読みやすくなると思いますよ。


『千鶴先生が屁をこいた』 熊翼

ネーム原作。千鶴先生の受け答えがあまりロボットらしくなくて少し違和感を感じました。感情を持たないロボットならではの考えをもっと練って欲しかったですね。


『僕はテレビディレクター』 ちかよ

4コマ漫画ですが、コマが小さくて読みづらかったです。ギチギチに詰め込まないで、コマの1つ1つを大きく描くと見やすくなって良いと思います。


『JUDGEMENT ~審判~』 哀衣

ネーム原作。1話目でこの作品の背景に何があるのかを見せないと、読者はこの漫画をどう捉えていいのかわからなくなってしまうので、もう少しこの話の「謎」を前面に出してみてはどうでしょうか。


『公子』 花子ユウタ

ページをめくるたびにシュールな笑い、驚きがあって楽しく読めました。ただ、なぜ浮気相手が存在ごと消えてしまったのかがとても気がかりです。


『進歩と調和』 ミサワハヤト

1枚の写真をもとに謎を解いていくのは面白いのですが、いろいろな出来事が起こっていてどれに焦点を当てて読んでいいかがわかりづらかったのが難点でした。


『フギヒロメ』 さよ

ネーム原作。主人公が出てこない1話目は難しいと思います。設定では描かれていますが、主人公と真白の関係を物語の中で出してあげないと、読者はこの話の方向性をつかめないままになってしまいます。


『タイトルなし』 袴田理以紗

ネーム原作。回想シーンへの入り方がちょっとわかりづらかったです。回想の独白部分が途中から誰目線なのかが気になり、話に入り込めなかったので、どうすれば読みやすくなるか一度整理してみてはどうでしょうか。


『0:00レイジ』 杉田涼

ネーム原作。つまらないと死ぬ世界という設定は新しくて良いと思いましたが、その世界で主人公がずっとつまらなさそうに見えました。また、どれくらいつまらないと死ぬのか、明確な基準があれば良くなるんじゃないでしょうか。


『毒苺』 兎丸翔

ネーム原作。主人公の復讐心がとてもちっぽけなものに感じてしまいました。生半可な出来事では「親を殺した犯人に恋をする」のは難しいので、決定的な何かが欲しいところですね。


『タイトルなし』 洪亜沙

この応募作は左から右に読む作りになっていますね。通常、漫画は右から左に読むので、まずはその基準に合わせてみてください。吹き出しを使うともっと読みやすくなると思います。


『にゃん活!』 塚屋理緒

ネーム原作。過去の描写が多いので、なるべく現在のことを描くようにしてみては? 1話目に主人公の過去を入れてもあまり共感は得られないので、まずは主人公がどんな人物かをよく描いてみてください。


『影変化』 三上真也

ネーム原作。影変化がある世界ならではの出来事をもう少し入れて欲しかったですね。主人公の父親が変化していなかったり、設定の甘さも見えますので、描きたいものを描くにはどうすれば矛盾しないかもう少し練ってみましょう。


『ウ・ミヒルモ』 RICE HIROKI

ネーム原作。過去と現在に切り替わるリズムがあまりよくないので、この話の目的は何かがつかめなかったです。過去と現在どちらを主軸に置いているかを読者にわかりやすく見せたほうがいいのでは?


『妻は星になる。』ほか まいむ

ネーム原作。主人公が何をしているのかがわからないまま話が進んでしまっているので、星を助けた後くらいで彼が何者で何をしているのかを描いてあげたほうがわかりやすくなると思いました。


『黒いアゲハが飛ぶように』 尾ノ本貴子

ネーム原作。1話目にはこの話の面白いところを全部描いて欲しいですね。先生に事故の原因は自分だと告げるとか。それでも驚きがあったので、個人的にはあと一歩でした!


『オセロ』 宍戸安曇

全体的によくまとまっていますが、妹の友人の梅山の登場や死などがやや唐突に感じました。最初に世界観の説明や、登場人物の紹介の要素をもつシーンを入れると、より物語の世界に入り込みやすいと思います。


『土佐丸が航く』 繁太郎

独特のタッチで不気味さを出すことに成功していますが、結局オチが何を意味しているのか分かりづらいため、その不気味さも効果が薄れていると思います。キャラクターの描き分けにも不十分さが残るように感じました。


『古代系渡来氏族の言い分』 蚊屋忌寸木間の末裔

渡来氏族のギャグというアイデアは面白いですが、あまりにもセリフの量が多すぎて、読むのに時間がかかってしまいます。セリフの量を削るか、4コマではない形式にしたほうがもっと読みやすい作品になると思います。


『フナとノブ』 西川智也

ビリヤード対決のシーンは、動きは地味ですがあの手この手で緊張感を保たせようとしており、面白いと思いました。しかし最初と最後の近未来設定のようなものがストーリーに関係してこないので、活きていないのがもったいないです。


『プラスマイナスゼロ』 岸岡義明

企画としては新しく、上手く使えば面白いものになると思いますが、後半部分の男が転落していくところなど、ナレーションで済ませているので尻すぼみの印象を受けました。もう少し丁寧に描写すると話に重みが出るのではないでしょうか。


『コンビニにはかわいい女子がいる』 宮野みや

ネーム原作。着眼点は面白いと思います。しかし、コンビニの商品は移り変わりが激しく、登場した商品がいつまで置いてあるかは分からないので、意外に難しいモチーフかもしれません。チェーンや地域によっても違うかもしれないので、もう一考が必要だと思います。


『タイトルなし』 西田皓一

シュールなギャグとして読むにはシュールさもギャグも少ない印象です。かなり冒頭から笑いどころを作って、しかもそれを絶やさない構成にして、読者を飽きさせないようにする工夫が必要かと思います。


『HAND TO HAND』 夏海寛

ハンドボール漫画の第1話といった印象ですが、主人公がなぜそんなにピアノに執着するのか、そしてなぜ誘われるのがハンドボールなのかが今一つ伝わってきませんでした。主人公の感情にもっとフォーカスすると、ドラマの動きが読者に伝わりやすいと思います。


『さよならノストラダムス』 伍十嵐建太

女の子たちの顔はかわいらしく描けています。しかし、会話のシーンが多く、顔アップのコマが続くためにやや冗長になり、内容も頭にあまり入って来ないように思います。もっと絵で内容を見せることを心がけるといいかもしれません。


『マンガ家の味方 アシスタントマン』 ミツヤ・ダルマ

漫画家の内情が、一般読者にそこまで知られているとは思えないため、題材について説明不足だと思います。しかしよく説明するには4コマという短い形式で描くのは難しく、形式についても再検討が必要ではないでしょうか。


『FRIENDS』 日時計

人物の描き方はきれいですが、螺旋階段のシーンや、人物をやや上から見たシーンなど、ところどころパースが狂っているように見えるのはもったいないです。背景も少ないページが目立つので、もう少しそれが目立たない工夫が必要かもしれません。


『骸の城』 平翔

アクションの描写は鮮やかでしたが、主人公の背負うもの、主人公が城に向かう動機などの背景が今一つ伝わってこなかったため、何のために頑張っているのかがとらえづらかったように思います。それがわかるだけで物語への没入感が変わってくるはずです。


『ヤンミニ ~ヤンキーミニ~』 さいわい徹

かわいらしい4コマですが、『トムとジェリー』 のようなイメージから脱却できていないため、どうしても既視感が付きまといます。動物の漫画はたくさんあるので、新しい切り口を見つけることをおすすめします。


『心の殻』 大濵みづき

リアルで緻密な筆致は目を引きます。しかし、ストーリーの着地点があまりにも何の解決にもなっていないため、何のためにこのお話がつむがれたのか分からなくなっています。主人公がストーリーを通じてどう変わったのかを明確にしたほうが良いと思います。


『脅威の少年』 祥葉健人

ネーム原作。ネーム原作とはいえ、どういうシーンか分かるような絵を描かないと、作画をするときの助けになりません。コマ割りだけでなく、最低限どのキャラクターがどこで何をしているか分かるくらいに絵を描き込んでください。


『DEATH DEKA』 首堂

ネーム原作。刑事の異常性がよく表れているネームだと思いますが、応援したくなるキャラクターがいないため、続きを知りたいと思わせる要素が欠けています。凶暴なだけでなく、魅力を持ったキャラクターづくりを心掛けてください。


『まじょたび!』 渡部なつみ

ネーム原作。魔法という非日常の存在を扱っているため、説明が必要なのはわかりますが、ややセリフが多い印象です。魔法という目に訴えやすい題材なので、もっと絵で訴えかけるほうが面白くなると思います。


『フィールドワーク in the days of monstrum』 貴志海聖

ネーム原作。戦闘シーンにおいて人物と敵の位置関係が分かるコマが少ないため、登場人物たちがどういう状況にあるのかが分かりづらくなっています。シーンの変わり目ごとに、状況が把握できるコマがあるとより分かりやすくなると思います。


『アウト』 大岩としお

花への執着と、主人公に降りかかる悲劇との因果関係があいまいなため、ラストの展開が唐突に感じてしまいます。伏線を張っておくなどの工夫をすると、結末の展開をより印象付けることができると思います。


『デパートアトランティス』 信楽潤志

人物がほとんど正面、真横、後ろの三パターンでしか描かれていないため、画面作りが画一的に感じてしまい、動きが硬く見えてしまいます。構図のバリエーションをもっと増やすと読者を飽きさせない作品作りができると思います。


『幽機パレルギア』 押野良治

ネーム原作。過去に活躍した巨大ロボットが霊体になる設定は面白いのですが、懐古的すぎる印象でした。特にロボットや怪獣のビジュアルなど、過去をリスペクトしつつ、もう一工夫加えてオリジナリティを出せると良いと思います。


『SMILY』 新田せん

キャラクターの表情が暑苦しいほど熱を込めて描かれていて、非常に印象的でした。特に母親が強烈で面白かった。なぜ彼女が変わってしまったのかとても気になったので、ストーリーに絡めて描けていたら満足でした。


『無明秘抄』 鳳霰蔵

ネーム原作。時代劇にSF要素を盛り込んだ構成は工夫が感じられるのですが、絵柄や構図、根本的なストーリーが紋切り型時代劇の枠から出ていません。若い読者も取り込めるような斬新さや、オリジナリティを模索してみましょう。


『SAMURAIメタリック』ほか オッテリ

ネーム原作。たくさんの応募をありがとうございました。どの作品も設定がユニークで面白かったです。しかし、キャラクターに既視感がありました。ストーリーだけでなく、登場人物の性格やスペックにも、もうひと捻り工夫を。


『ヨメトメ』 伊藤海歩

キャラクターが非常に魅力的。特に姑は最初とても嫌な奴なのに、最後は憎めなくなっていました。イビリに対する嫁の切り返しがどれも秀逸で、描き手のユーモアセンスを感じます。次回はぜひ、新作をお送りください。


『前陣速攻自転動車部』 安郎

ネーム原作。テンポが良く、続きが気になって次々ページをめくってしまいました。しかしネーム原稿に作画見本がついていなかったため「自転動車」とは何か、どのような競技なのか、肝心なイメージが伝わってきませんでした。


『徒手療法士 蔭 ~KAGE~』 志村俊介

ネーム原作。外科医がマッサージ師にひれ伏すシーンは、溜飲が下がりました。しかし、主人公の施術に説得力がない。フィクションとはいえ、医療ものはリアリティと信憑性が求められます。次作はそこを丁寧に描いてみてください。


『山の向こうに』 小形桃子

途中までは妹が主人公でしたが、最後は姉中心の物語に変わっており、モヤモヤとする読後感でした。軸をしっかり定め、読者を迷わせない工夫を。また全体的に線が細く、背景も荒いので、印象に残りにくいのも残念。


『かえるのうた』 篠原龍太郎

ネーム原作。条例で新曲を作るのが禁止されてしまう世界の物語ですが、禁止された理由や、既存の曲は自由に聞いたり歌ってOKという設定が、インパクト不足。もっとストーリーを膨らませて、作品のスケールを広げましょう。


『タッグ』 Django

ネーム原作。SFやファンタジー作品は、読者に世界観を伝えるのが難しいジャンルです。マンガなので、言葉をできるだけ省き、絵で世界観を表現する工夫をしましょう。特に後半、鐘田のセリフが長すぎて読むのが大変でした。


『麒麟の泪』 良山英基

ネーム原作。登場人物がほぼ全員カッパなので、見分けがつきにくいのが難点。それぞれのキャラに、一目で分かるような個性を与えましょう。また、「麒麟の泪」が一体何なのかも分からなかったので、細かい設定を固めてください。


『さよならバイバイお元気で。』 長谷川由紀子

ネーム原作。絵は上手なので、せっかくなら最後までペン入れをした完成作品を読みたかったです。化物の正体やお爺さんの設定が分かりにくく、またキンの正体も最後まで明かされなかったので、モヤッとした読後感が残りました。


『まっことたまるか 社畜改善党!』 高奈凛

ネーム原作。歴史上の偉人が現代に生まれ変わる作品は多くあります。いかに小ネタを駆使してキャラをパロディ化できるかが重要ですが、本作ではそれがまだ弱い。歴史をさらに深掘りして、使えるネタがないか探してみましょう。


『夜の相談室』 むん

ネーム原作。女の子のキャラが可愛く、変態具合も絶妙で良いと思いました。ただ、肝心の治療シーンで実際に患者の悩みを「見る」のがこの女の子なので、主人公の存在感が薄い。主人公には、きちんと見せ場を作ってあげましょう。


『時は戦世』 ジュージ・ワン

ネーム原作。現代世界と戦国時代、タイムスリップと探偵もの、そして暗躍する悪の組織。多くの要素を詰め込み過ぎたため作品の輪郭がぼやけ、混乱してしまいました。ストーリーの本筋を決めて、今一度構成を整理してみましょう。


『2HEARTS』 山口紗代

非常に長いセリフやモノローグが散見され、読むのに時間がかかりました。せっかくマンガという表現方法をとっているので、できるだけ言葉を削って簡潔にし、その分絵で状況を説明するよう工夫してみてください。


『サロンフットボーラー』 中村規世

ご自身がフットボールの経験があるのでしょうか? ルールや戦略の説明が明快で、ストレスなく読めました。絵がスピード感不足なのと、前半終了の時点で話が終わり、尻切れトンボになってしまっているのが残念です。


『ナガクラという男』 立石淳

ほんの些細なことから永倉の勘違いがどんどん助長され、大事になっていくストーリーのテンポは良いのですが、ギャグ部分が大人しい印象でした。野崎のリアクションにもっとバリエーションがあると楽しいと思います。


『(タイトルなし)』 桃奈

18歳という作者の若きエネルギーが画面から溢れている作品。絵もストーリーもはまだまだ粗いですが、ふとした時の登場人物たちの表情やドラムシーンが真に迫っています。今後もたくさん作品を描き続けてほしいです。


『ぼくと博士の四半世紀録』 古居めぐみ

ネーム原作。ソルには最初から人間味がプログラムされており、AIっぽさがありません。また、滅亡を目前にした人類側にも、なぜか絶望感を感じない。それぞれの持つ「良さ」を活かして、作品を盛り上げる演出をしてみましょう。


『蛇姫慕情』 和才りょう

官能的かつ可愛らしく、時にホラーな一面も持つ清姫が大変魅力的なキャラクターでした。昔話のパロディなので、安珍が清姫を捨てた理由や彼の心情を丁寧に創作して描ければ、より深みのある作品になったと思います。


背番号10エースの鼓動』ほか 虹咲りお

ネーム原作。主人公たちや他のキャラクターたちが、なぜサッカーに熱中するのか、どんな過去や想いを引きずっているのかなど、まずサッカーをプレーする前の物語で入り込めなかったのが残念でした。


『銀の灯』ほか 新世良一

ネーム原作。『夜の少年漫画』 のストーリーラインは面白かったのですが、漫画家と編集者の魅力や働きかけが弱く、展開の説得力に欠けた点が残念でした。『銀の灯』 は、主人公が夜の仕事によって性格を変えること、そして弟との関係性と、2つのテーマが混在してしまったのが難点です。


『彩り ~肉のうた編~』 保阪厚志

おじいさんとおばあさんの淡々としつつも幸せな生活が、サイレントでうまく表現されています。あとは、たとえば孫の来る日に肉選びでなぜあれほどまでに葛藤したのかなど、彼らの人生のドラマや喜怒哀楽をさらに描いてほしいと感じました。


『カウンセリング』 志村みつひろ

老人、板前、ホームレスと、キャラクターの描き分けが上手く、表情が役通り生き生きとしていました。しかし主人公のエピソードが途中から始まるために感情移入しづらく、板前とも直接の関係がないように見える展開が残念でした。


『あやかし温泉街』 目時圭

妖怪の温泉旅館、というシンプルな設定ですが、なぜこの街では人間は主人公だけなのか、妖怪はどんな社会を作っているのか、などとこの街や妖怪界の設定について多くの疑問が発生してしまう点が最初の課題だと思います。


『edo』 福田一太

とても独特なキャラクター造形や力の入った原稿など、中毒のような魅力を感じます。しかしそもそもの世界観が、シリアスなのかギャグなのか入り込みづらい部分があり、読者がより間違いなく没入できて楽しめる工夫が欲しかったです。


『こんかん』 須堂情太

ネーム原作。窓際部署の社員たちの設定や、“自分で自分を感動させる”というテーマは共感しやすく良かったのですが、惑星メムールからの展開が、無理のある設定を重ね過ぎてしまったために感情移入することを難しくしてしまいました。


『十兵衛奇譚(仮)』 玉川久

キャラクターには癖や雰囲気があり、アクションは動きが分かりやすく多くの魅力がありましたが、シーン構成が時系列に対して混乱気味で、河童の娘のエピソードがなかったのが残念。ぜひ十兵衛を中心に据えて時系列に沿った作品作りにトライしてほしいです。


『(タイトルなし)』 坂元広人

ネーム原作。ストーリーラインには面白い点もありましたが、舞台設定が漠然としていたり、キャラクターの数や設定が多すぎて世界観が定まっていない印象だったのが残念。ネーム原作はいかに作品を分かりやすく表現するかが勝負です。


『(タイトルなし)』 直江翔

冒頭で示されたテーマは興味深いものでしたが、6ページからどのように自分が理想とする音楽に辿り着いたのか、突然7ページの結論に飛んでしまい、語られるべき物語がすべて省略されてしまったという印象でした。


『森羅万象』 流星銀河

ネーム原作。壮大なストーリーで、劇的なバトルシーンから物語は始まりますが、戦っている理由、勢力などの背景、バトルのルールなど、分からない前提が多いという印象でした。今回よりも短い出来事をじっくり描いてみるのが良いと思います。


『水の波紋』 緒方渉

ネーム原作。企画の趣旨はとても共感できるものですが、まだ物語としての骨格ができる前の段階で、日常の会話のようなシーンが主という印象でした。1ページのコマを減らしシーンを作りつつ、主人公の挑戦と苦闘のドラマに期待です。


『(タイトルなし)』 富士原裕

ネーム原作。物語のルール、何がアリで何がナシか、を読み取るのが難しかった点が問題でした。ネーム原作はとにかく漫画家と読者に作品の世界観やコマの状況を分かりやすく伝えることが重要です。


『サロメとサマンサとエンテレケィア』 トンカツ

織部の性差への葛藤に、宝子が共感するのが非常に面白い点でしたが、それを伝えるシーンが会話劇のみだったため、今ひとつ感情移入できない点が残念でした。より織部の葛藤を感じさせるエピソードが欲しかったです。


『無題』 長谷川泰子

キャラクターの表情が見えない造形が、読者の注意を惹きづらく、感情を動かしづらいという点で、壮大な物語のテーマやダイナミズムをうまく伝えられないという結果につながってしまったと思います。


『ぼくのともだち、エモノ。』 舗須するめ

最も面白かった点は、猫とうーこの不思議な会話のシーンでしたが、よりキャラクターたちの造形を可愛らしく、また性格や魅力をはっきりと押し出すなど、作品の広がりを豊かにする課題点も残りました。


『わたしの人形』 高木ひとし

不気味ですが惹きつけられる独特の作風があります。今作では、人物の言動がギャグかホラーか分かりにくかった点と、注目するべきストーリーが父の謎か娘の運命なのか混乱する点とが重なってしまったことが難点でした。


『月の向こう側』 美佐重守

絵柄がとても繊細かつ艶やかで魅力的でしたが、もう少し主線を太くしっかりさせた方が良いかもしれません。物語は、主人公の感覚が独特で、誰しもが共感するのが難しい展開となった点が課題です。


『ゆかりと人魚の自由研究』 高之寺優志郎

はっきりとした性格のゆかりが面白かったのですが、子供たちのキャラが平板でおとなしく盛り上がりに欠けたこと、結末で人面魚が出てきたことがリアルな田舎の雰囲気をやや損ない、感動に結びつかなかった点が惜しいと感じました。


『週末を漕いで行く』 いもう まい

なんとも言えない抜け感がある作品。読み終わった後に気持ち良さを感じます。ただ、画力がもっとあればさらに爽やかな読後感が味わえたはずなので、そこを磨いてほしいです。また、グニャグニャしたコマ割りは読みにくさを助長するだけなので、次作ではそこも強く意識するとより良くなると思いました。


『ぽよれ!しんくろう』 おみちのすけ

19ページのストーリーと1枚完結モノ。ウェブ連載を意識しているのか正方形の枠の中でコマ割りをしているので、非常に読みにくい印象を読者に与えると思いました。また、画力が圧倒的に足りないのもウィークポイント。画力か物語のアイディア、どちらかでパッと目をひくものを作り出す意識を持って欲しいです。


『ヨメと夢は探すほど見つからない』 青梨

見やすい絵柄と比較的シンプルなコマ組みは高評価だが、他人の言葉によって自分を肯定できるようになる主人公はあまりにドラマが足りないと感じました。また、オチもきれいだが説得力を感じませんでした。基礎的な画力は十分にあるので、もっと物語で人の心を動かせるようになるとグッと伸びる方だと思います。


『でじ@おた! サラリーマンの僕がいきなり過去の電子ヲタ(しかも女子)に出会った結果』 FURU

テンションの高さは買い。ただ、ジャンクPC部品の説明に寄り過ぎてしまって、読者を置いてきぼりにしている感もある。作者がこのジャンルに非常に造詣が深いのはわかるが、もっと物語性がないと漫画として勝負するのは難しいと思います。知識はあるので、その知識をエンタメに昇華できるキャラクターを生み出して欲しいです。


『僕は怪物 君は花』 曄月陽

異形の少年と少女の淡い恋物語で読み味はいいが、作者の都合でストーリーが展開していたのが残念。冒頭の怪物になった経緯を紹介するモノローグは長すぎるし、もっと主人公の感情を表現して欲しかった。また、ラストに至る流れでもキャラの登場の仕方に必然性がないので、結果ありきの流れで作られた印象。次作では、感情で物語を動かす意識を持ってもらいたいです。


『マニ・ウケテ』 ぞうむし

自分語りの漫画がダメなわけではないが、ひたすらそれだけを描かれると読者が飽きると思います。創作の苦しさなら苦しさなりの作者独自の感覚など、読者が見たことない、知らない表現がないと厳しいと思います。また、この画力で強いセリフがないのも厳しい。絵がうまくなくてもいいから、心震わせる言葉が見たいです。


『Guilty Blood』 天馬ふぇみお

他誌での掲載経験が示すように、画力は十分。ただ、このジャンル(エログロ)ならびに展開だと、現状のモーニングでは掲載できるイメージが浮かびにくいです。また、若干、状況がわかりにくい絵が多いのも気になりました。とはいえ、力は十分にあると思うので、違うジャンルで再度チャレンジしてもらえると嬉しいです。


『世界の中心で足を洗う』 藤ノ塚てつを

現状のシュール系4コマだと、「アリ」か「ナシ」かで判断しなければならないので、評価としては厳しいものに。「職業」や「雑学」など、なにか読者のとっかかりになる要素を入れると読まれる可能性が高まると思います。


『秋月紗世の世界』 藤寿男

女の子の見ためはかわいい!ですが、それ以上にひきつけるものがないので、キャラクターを掘り下げる作者のアイディアが欲しいです。かわいい女の子の絵は世の中にあふれています。次作では、それらと違う「なにか」を見せて欲しいです。


『イン ザ ピンク ダーク』 結仁晴香

屈折した愛の物語。独特の美意識は感じるが、女性があそこまで少年に傾倒していくことの説得力がないのが残念でした。感情は理屈で説明できないものかもしれませんが、それを納得させてこその漫画だと思います。もっとキャラクターの気持ちの変化を感じさせて欲しいです。


『AKAGAI』 爽田安眠

妙なテンションの高さで楽しく読めましたが、あまりにも中身が薄い印象でした。姉が思う「結婚観」がごくありふれたものなのと、予想通りのオチで驚きがなかったのが大きな理由です。明るさは武器になると思うので、もっと読者を驚かせる内容を意識してみてください。


『バイブル』 INT-0

コマ割りやセリフのテンポは高評価。非常に読みやすいです。惜しかったのは「突き抜けた」内容までもっていけなかったこと。プレイの反応やツッコミはもっと激しくできたはずです。笑わせにいくなら、ちゅうちょなくブッこんできてください。


『2時35分』 降矢木香魚

独特のセンスと線のきれいさは目をひくものがありました。ただ、センスに寄り過ぎていて、一部よくわからない箇所があったのは残念。特に女の子が良かったので、もっと女子を前面に出した作品を読んでみたいです。


『トラップジュース』 岩堀良平

コマ割りは非常に読みやすいが、いかんせん内容が薄い印象でした。主人公がなにをしたいのかという「目的」を読者が共有できないと、物語の世界に入っていけません。もっと「目的意識」のあるキャラクターや世界観を意識してください。


『demi』 早坂啓吾

体の一部が動物の美少女という発想は面白いし、キャラクターのインパクトも強くて印象的です。ただ、主人公の二人がもともとどういう世界に住んでいて、人間についてどこまで知っているのかある程度わかっていないと笑えないギャグが多かったのは残念でした。


『表象のセカイゾウケイ』 田中俊行

「絵画が兵器になる」というアイディアは面白く、「表現する」ということに対するキャラクターのセリフにも力を感じました。ただ、可能性を感じただけに、設定を漫画として読者にきちんと伝えるところまでは落とし込めずわかりにくい点が目立ったのはもったいなかったです。


『灯台星』 三代目吉村翼

いい話ではあるが、全体的に薄味な印象。特に少女が家出してきた理由があいまいなのはもったいなく、それによってクライマックスでのカタルシスが弱くなっています。また、キャラの目が弱いのも残念。コマ割りや構成など、ある程度の力があるのは間違いないので、もっとキャラの心に踏み込んだ作品を読んでみたいです。


『育てたもの』 山下友

心地よい読後感のある作品だが、謎の植物の説明がまったくないのは読者に対して不親切な気がしました。あれはなんなのか?どこからきたのか?謎なら謎でいいので、物語の根幹にかかわる部分はちゃんと説明すべき。また、時折みられるナナメに割ったコマは、読みにくいだけなのでやめた方が良いと思います。


『ナックルガール』 竹崎アツシ

とにかくコマ割りが読みにくいのはマイナスポイント。スピード感を出したいのかもしれませんが、それならばもっと構図にこだわるべき。また、キャラクターの目的がスッと頭に入ってこないのも残念なポイントでした。この手の話をやるのであれば、「戦う目的」を読者が共有できないと熱くなれないと思います。


『とちがみさまのまつりごと』 やご

土地神さまの見ためやキャラはかわいいですが、物語の“序章”感が強くて読んだ後に物足りない印象を受けました。起承転結でいうと、「転結」がない感じです。それによって物語のドラマ性が弱く、「このふたりがどうなっていくんだろう」というドキドキにつながっていきません。次回では、「続きが読みたくなる」関係性を意識してみてください。


『アキタニキタ』 生駒シマ

「秋田紹介漫画」としては楽しく読めましたが、純粋な漫画としては驚きがなく内容的に薄い印象。自然のとらえ方などに作者独特の視点がある、グルメ漫画として思わず秋田に行って食べたくなるなど、作品へのフックを用意しないと読者がこの物語の世界に入っていけないと思います。


『呪いのムー子ちゃん』 小林まいこ

全能の目のビジュアルは目をひくものの、物語として「?」と思うところが多々あったのが残念。周囲の態度が変わったのがただのイタズラだとしたら、あのタイミングで全能の目が出てくる意味がないのでは。また、オチが読めてしまって驚きがないのも、このジャンルの話としてはネガティブな要素だと思います。


『She isn’t sweetheart 恋愛関係はない』 今田崑

モノローグを多用しすぎでさらにひとつの文章が長すぎるので、キャラクターの感情がスッと入ってきません。また、コマ割りが非常に読みにくく、どちらに読んでいけばいいのか迷う箇所が多数ありました。既存の漫画とは違うことにチャレンジする姿勢は良いですが、読者を置いてけぼりにしてしまっては意味がないと思います。


『浮世娘』 白河もずく

全体的に明るいノリで、楽しく読ませようという意識は感じました。ただ、時代モノをやるのであれば設定にリアルさをもっと感じさせてほしいし、誰のセリフかすぐにわからない描き方が多かったのは残念でした。また、人物の描き分けもまだまだと感じました。明るさはこのままに、もっと読者を物語の世界に連れて行くような設定や画面が見たいです。


『おもしろいヘドロ』 そくまのまき

まったく面白さや読ませたいポイントがわかりませんでした。この絵柄と内容だと、非常に厳しい評価をせざるをえません。


『山の半』 速水くろ

色気のある絵柄は高評価。非常にセンスを感じます。ただ、主人公に主体性がなく、謎の声に導かれるままに結末を迎えるので、物語としてのドラマが弱かったです。受け身の部分はあってもいいですが、主人公が「考え」て「行動」することでドラマ性は生まれます。次作では、自ら動く主人公の物語が読みたいです。


『ちょっと月まで』 マキタ

絵は十分に掲載レベルで、40ページを超える分量できっちり各キャラのドラマを掘り下げつつまとめる構成力も見事。ですが、スポーツもので大切な「熱」が、この作品からはあまり感じられませんでした。キャラのセリフが、どこかで聞いたことのあるようなものが多かったのが原因では。次作では、「こいつじゃないと言わない」というセリフを見たい。

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