衝撃の“ノワール時代劇”、江戸の暗闇を容赦なく描き切り、本日閉幕。『江戸の告白』完結を記念し作者インタビューを公開! 待望の単行本は2/23発売!

2015/02/05 00:00

インタビュー・対談] [モーニング本誌情報] [モーニングとモーニング・ツーの単行本

本日2月5日(木)発売&配信開始の「モーニング」「週刊Dモーニング」10号にて、昨年12月の連載開始以来大きな反響を呼び、同業の漫画家諸氏からも絶賛された衝撃の“ノワール時代劇”、『江戸の告白』が最終回を迎えました。

待望の単行本は、2月23日(月)発売開始です。どうぞお楽しみに!


まとめて読むと、江戸の闇がさらに深く濃く——。

まとめて読むと、江戸の闇がさらに深く濃く——。





『江戸の告白』堂々完結と単行本化を記念し、当サイトでは、作者・昌原光一氏のインタビューを独占公開いたします! タイトルは題して【最強“無名”作家の履歴書】

時代劇の超実力派として作者をご存知だった方も、今作を初めて読んで「こんな作家がいたのか!」と驚愕された方も、昌原氏の貴重なインタビューをぜひご覧ください!


【最強“無名”作家の履歴書】
~『江戸の告白』完結記念・昌原光一氏インタビュー~


——31歳でのデビュー作からして、独特の絵柄です。

昌原光一氏(以下、昌原) これは、高井研一郎先生のアシスタントしていた時に、先生から「絵にメリハリが出るよう、ベタ効かせてくれよ」と指示されたことが、きっかけになっています。その頃の絵柄は、トーンに頼りすぎていたために、平板だったんです。それから自分なりに研究するうち、今のようなハイコントラストな絵柄になっていきました。


昌原氏のデビュー作<b>『nobody understands』</b>の、超ハイコントラストな画面。ストーリーは、対立するヤクザ組織の血で血を洗う大抗争劇で、その発端が実はある組長と一般の若者との、組織とは無関係のケンカだったという、シニカルなもの。<br>©昌原光一

昌原氏のデビュー作『nobody understands』の、超ハイコントラストな画面。ストーリーは、対立するヤクザ組織の血で血を洗う大抗争劇で、その発端が実はある組長と一般の若者との、組織とは無関係のケンカだったという、シニカルなもの。
©昌原光一


——どんな研究をしたんでしょう。

昌原 一番は、昭和30年代の大映の映画です。美術にいくらでもお金をかけられた時代だったからだと思うのですが、出来がもの凄いんです。照明も素晴らしい。そういった映画から学ぶうちに、反射光を重視するようにもなりましたね。絵にするには、そのための計算がいるので、非常に難しいんですけど。

——アシスタント時代の経験が大きいようですね。

昌原 はい。レギュラーで勤めていたのは20代後半からの5年間と短かったのですが、そのおかげで、絵を描くことに恐怖がなくなりました。あと原稿に貼ったトーンが紙に印刷されたときに、どのくらいの濃さになるか読めるようになったのも、非常に大きいです。

——初の単行本は、版元を変えて出し直されています。

昌原 それは、僕の作品を支持してくれていた担当編集者が異動になったら、連載が終わってしまったからです(笑)。それで声をかけてくれていた、別の出版社に移った次第です。


<b>『人情幕ノ内 壱』</b><br>
「ビジネスジャンプ」連載/集英社/定価:本体552円(税別)/2005年11月23日発売/品切れ中<br>
全11話収録の読み切り短編集。雑誌掲載順に収録されているが、弐巻が刊行されなかったため、3話分が未収録となった。<br>
©昌原光一/集英社

『人情幕ノ内 壱』
「ビジネスジャンプ」連載/集英社/定価:本体552円(税別)/2005年11月23日発売/品切れ中
全11話収録の読み切り短編集。雑誌掲載順に収録されているが、弐巻が刊行されなかったため、3話分が未収録となった。
©昌原光一/集英社

<b>『御誂人情幕ノ内 壱』</b><br>
「ビジネスジャンプ」&「月刊コミック乱」連載/リイド社/定価:本体648円(税別)/2009年5月11日発売/品切れ中<br>
全13話収録の読み切り短編集。版元が集英社からリイド社に代わったため、集英社版未収録となっていた中から2作品を収録するなど、再編集されている。弐巻は未刊行。<br>
©昌原光一/リイド社

『御誂人情幕ノ内 壱』
「ビジネスジャンプ」&「月刊コミック乱」連載/リイド社/定価:本体648円(税別)/2009年5月11日発売/品切れ中
全13話収録の読み切り短編集。版元が集英社からリイド社に代わったため、集英社版未収録となっていた中から2作品を収録するなど、再編集されている。弐巻は未刊行。
©昌原光一/リイド社


——時代劇をリアルに描く秘訣は。

昌原 僕が気遣っているのは、髪型がカツラっぽく見えないようにするとか、モデル体型にはしないとか、ごくシンプルなことです。でも、こういったひとつひとつの事を、とても大事にしています。

——単行本『まげもん。』で、文化庁メディア芸術祭の新人賞を受賞されました。

昌原 新たなタイトルがついているので新作と思われがちですが、収録されているのは過去に描いた短編すべてから、自分で選んだ10編という“ベスト盤”です。賞をいただいたことで、身内が喜んだ以外には特に大きな変化はありませんでしたが(笑)、次の作品にその冠がつけられたのは、実によかったです。


<b>『御誂人情幕ノ内 まげもん。』</b><br>
「ビジネスジャンプ」&「月刊コミック乱」連載/リイド社/定価:本体857円(税別)/2011年3月10日発売/絶賛発売中!<br>
全10話収録、昌原氏の自選“ベスト盤”(※過去に刊行された2冊の単行本とは、合計5話分が重複)。第十五回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門新人賞受賞。<br>
©昌原光一/リイド社

『御誂人情幕ノ内 まげもん。』
「ビジネスジャンプ」&「月刊コミック乱」連載/リイド社/定価:本体857円(税別)/2011年3月10日発売/絶賛発売中!
全10話収録、昌原氏の自選“ベスト盤”(※過去に刊行された2冊の単行本とは、合計5話分が重複)。第十五回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門新人賞受賞。
©昌原光一/リイド社


——その次に描かれた『はなまめ。』は、初の長編です。

昌原 キャラクターの成長譚に挑戦しました。オチで物語をスパンと切る短編とは、お話の作り方がまったく違うので、非常に苦労しました。経済的な危機感に追い立てられていなかったら、描き続けられなかったかもしれません。でもプロの創作の原動力とは、実はそんなもんではないでしょうか。


<b>『御誂人情幕ノ内 はなまめ。』</b><br>「月刊コミック乱」連載/リイド社<br>
2010年2月号より連載開始され、2013年2月号で完結した、作者初の長編。全25話(※単行本化は未定)。<br>©昌原光一

『御誂人情幕ノ内 はなまめ。』
「月刊コミック乱」連載/リイド社
2010年2月号より連載開始され、2013年2月号で完結した、作者初の長編。全25話(※単行本化は未定)。
©昌原光一


——そのような状況下でも、作品のための研究は継続していた。

昌原 はい。京都の映画村へ行ったときには、建物にあたる光を観察したり、加藤泰監督(代表作『みな殺しの霊歌』)のマネをして、地べたにカメラを置く超ローアングルの撮影を試みてみたりしましたね。そして、それをそのまま描くのではなく、リアルかどうかを一考するようにしていました。たとえば深川江戸資料館で再現されている長屋には、室内にへっつい(=かまど)があるのですが、あれでは煙だらけになるから嘘だな、とか。現代の撮影所ではそうはならないけど、本当は雨降ったら地面がぐちゃぐちゃにぬかるむはずだな、とか。何も残っていないから、本当のところは誰にも、わかってないですからね。

——信頼できる資料は、何もない?

昌原 いえ、黄表紙(=江戸時代の大衆文芸本)の挿し絵はたぶん正確ですので、黄表紙を集成した本を買い集めています。いまでは絶版になってしまっているものも多いので、古書店で探すほかないんですけど。なので古書祭りなどがあると、なるべく出かけています。これまで集めた資料の中で一番使い勝手がよかったのは、黄表紙の挿し絵だけを集成した柏書房の『絵でよむ 江戸のくらし風俗大事典』です。お薦めです(笑)。ただこういった資料を参考にする際に注意しなければならないのは、解説が孫引きなどで間違っている場合もある、ということです。なるべく原典に当たって確認したいものですね。そんなことばかりしていたら、何かの時代劇を見たときに、その元ネタがすぐにわかるようになってしまいました(笑)。



昌原光一(まさはら・こういち)

1967年、京都府生まれ。
漫画家・高井研一郎氏のアシスタントを経て、1999年週刊ヤングジャンプの青年漫画大賞・グランプリ受賞。同年、受賞作『nobody understands』で同誌デビュー。
2011年第15回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門新人賞受賞。未だ新鋭の中古ダヌキ作家☆


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