第35回MANGA OPEN、最終選考の議事録を公開します!

2014/04/03 00:00

MANGA OPEN] [新人賞

応募総数250本から2度にわたる選考を経て、最終選考に進んだ10本を、森高夕次・東村アキコ両審査員と、モーニング編集部が厳正かつ愛を込めて審査!

3時間にわたる議論の末に、第35回MANGA OPENの各賞が決定しました!(選考結果はこちら!

それでは、未来のモーニングを支える才能をめぐる議論、選考過程をほぼノーカットでお届けします。ご覧ください。


[動画]『猫、造ります』筧昌也(東京都・35歳)

編集部員・M村
2次選考でこの作品の担当になりましたM村です。これは漫画のコマを追っていく形の映像作品ですが、どうしてこういう形にしたのか本人に聞いたところ、最初の3Pまでは普通に漫画で描いていたそうです。その後、映像関係の仕事をしていることもあって、自分の武器を活かすことを考え、このように映像にすることに決めたとのことでした。今後は、元々漫画家を目指していたこともあり、漫画を頑張っていきたいそうです。
森高夕次
これは申し訳ないのだけれど、クリックして映像を見ていたら、つい、眠くなってしまって……。漫画を画面で「見る」ことよりも、「読む」方が慣れているのでどんなにつまらない漫画でも、ページをめくっていけば結構サクサク読めるものなんですが、これはそうじゃなかった。とにかく、これは映像にした意味をあまり感じないというか……完全にマイナスに働いちゃっていると思う。担当さんに聞くまで、この作者の人は単にPCが好きで、もう「紙」の時代じゃなくてPCで漫画を見る時代だという思考回路の人なのかな、と思ってたけど、そうじゃないんだね。それなら、なおさら映像にはしないほうがよかったと思う。たとえば『グラゼニ』がテレビで紹介される時、ディレクターさんがこういう感じの映像にしてくれることがあるんだけど、その域も出てない。こういう映像の形態にするんだったら、もっとアッと驚くような仕掛けを作るとか工夫が必要だったね。映像にしたテクニックも中途半端だし、内容も正直、イマイチ物足りなかった。だったら普通に紙の漫画にすれば、もっと点数も高く出来たのに、と思います。
東村アキコ
映像という形態は置いておいて、私はストーリーとか絵とかはこの作品、結構頑張っているんじゃないかなと思いました。ストーリーも面白かったです。自分が猫好きっていうのもあると思いますが、意外に胸がギュっとなって、泣けたところもありました。森高先生が言われるように、この映像形式はやらなくていいと思います。こういう映像にすると、背景の描き込みが少なくて白くても、そこが気にならずに見られたんですけど、実際、紙で同じものを描いたときに、かなり背景の白が目立つと思うんです。手抜きっぽく見えちゃうから、今後、紙で描くときは、背景も気にして描いてほしいですね。
編集部員・M村
僕がこの人を評価しているのは、ちょっと不思議なSF的な話にちゃんと人間のエゴのようなものを入れているところです。そういうのはなかなか新人の作家ができることではないので。
事務局長・奥村
今回の最終選考にあたって、もう1回見直したんですが、2倍速で見たら、もたついてた部分がすっきりして見やすかったですね。スピードって大切だと思うので、そういうのも含めてもっと考えられていたらよかったかもしれませんね。次は紙の漫画を?
編集部員・M村
編集部で2倍速で見るの流行ってたよね(笑)将来はちゃんと漫画を普通に描きたいそうなので、次からは漫画作品で勝負していきたいと思います。
モーニング編集長・島田
次も猫の話がいいんじゃない? 猫、可愛かったし。俺はこの作者は、結構上手いんじゃないかと思ったよ。読みやすい絵も描けるし、話がストレートでシンプルなのに、ちゃんと最後まで読めたし。ただ欲を言えば、アクが足りないと思う。こういう感じの上手さの人って新人賞にたまにいるよね。絵も上手くて、演出の基本もしっかりおさえてるんだけど、わけわかんないところがないんだよね。だから読んでて面白みに欠けちゃう。次に期待してます。


[漫画]『ペンギン君』臼倉史(東京都・34歳)

事務局長・奥村
まず、担当から説明をお願いします。
事務局員・柳川
私が担当です。この作品は、作者が初めて描いた作品ということで、まだまだ絵柄的にも荒削りな部分は多いですが、「お話」をちゃんと作ろうとしている部分を私は評価しています。アイスの精であるペンギン君の存在にしても、漫画でしか表現できないことをやっています。「気持ちには賞味期限があるんだよ」というセリフがあるコマがとても印象的で、いいセリフを作れる人だなあ、と。本人もとてもやる気のある人なので、この先が楽しみです。
東村アキコ
この作品、わりと私はアリでしたね。物語自体はありがちな話ではあるかもしれないけれど……。雰囲気がオシャレなのと、キャラになんとなくの説得力があって。主人公の男の子が、イマドキのよくいる暗い若者感が凄い出てて、好きだなあと思いました。あと、真夏の感じをちゃんと出せているのもいい。ペンギンの造形も凄いオシャレですよね。このペンギンが、崩れるシーンあったじゃないですか。あそこもドキッとしましたねー。この作品の悪いところをあげるならば、こういう不思議な感じじゃなくって、もうちょっと現実的なお話で描いてほしかったな、と。だけど、この方はこれが初めて描いた作品なんですよね?
事務局員・柳川
はい、そうですね。
東村アキコ
選考委員をやってきて気づいたんですけど、こういう雰囲気系の作品って、最終選考に必ず1作か2作残るんですよ。だけど、そういう作品の作者が受賞したあとにちゃんと描き続けてることって、何故かあまりないんですよね。この作品自体は、現代っぽいから好きなんですけど、ただ、そこが気になるといえば気になりますね。
事務局長・奥村
それは、受賞してもこういうタイプの人は長続きしなさそうということで、ですか?
東村アキコ
そうですねえ…作者本人が、漫画に本気で死に物狂いで取り組まなさそうな性格なのかなって、作品の主人公の無気力なキャラを見てたら思っちゃって(笑)。だけど私も若いときはそういう感じがあったから、本気になるきっかけさえあれば、この作者もワッといくこともあるんじゃないかな。そのきっかけがあるといいですね。
森高夕次
僕はこの作品、すごーく既視感があったんですよ。新人賞の作品にありがちというか。作者は、この作品にちゃんと意味合いを付けているんだとは思うんですけど、僕にはそれがいったいなんなのか、わからなかった。この方、34歳なんですよね。
東村アキコ
あっ、そうなんですか! もっと若い方だと思い込んでました。
森高夕次
これで22、23歳だったら、まあ……。年齢のわりに描いている内容が、幼く思えてしまって。初めて描いた作品だから荒削りだっていうけど、この作者はその荒削りさも確信犯的な演出でやっているように思えてしまうんですよ。この人の引き出しをもっと見たかったんですけど、この作品を読んだだけだと、引き出しが少ないのかなって感じたんです。
事務局員・柳川
なるほど……。
森高夕次
この人は、もうちょっと何かを探してほしいですね。陳腐な言い方になってしまうけれど、この人にしか描けない突出した1つ光る何かを。今、オシャレな雰囲気とか空気感で読めちゃうからいいじゃんっていう価値観も、実際、世の中にあるとは思うんです。だけど、僕の価値観で言えば、それでは物足りない。僕が古い感覚なのかもしれないけど。ただ、コマやセリフの配置に関しては、めちゃくちゃ読みやすい。生まれて初めて漫画を描いたとは思えないような読みやすさでした。
事務局員・柳川
ありがとうございます。突出した何かを、作者とともに探してみます。


[漫画]『マネージャーの横断幕』伊藤正臣(愛知県・34歳)

東村アキコ
とにかく、絵が本当に上手い! 主人公の新任の先生とか、良く描けてますよね。背景も、細かいところまで「高校らしい」雰囲気がちゃんと描けていて、画面がキラキラして見える。市川春子さんを彷彿とさせます。コマ割りも素晴らしいです。ただ、ストーリーにかなり難があると思いました。正直、まったく面白くない。これだけ面白くないストーリーで、よくここまで読ませるなと思いました。これで読めてしまうというのが、逆に絵やコマ割りの素晴らしさを物語っているとさえ思います。女の子は、密かに横断幕を作り直すような、自分を隠していたいタイプの子なのに、最後のシーンで突然饒舌になってしまう。これはキャラクターの一貫性がないようにしか見えませんでした。ただ、本当に絵は良いし、キャラクターも素敵です。是非、また違う話を読んでみたいです。
事務局員・寺山
担当です。厳しいお言葉と嬉しいお言葉を、ありがとうございました。絵に関しては、東村さんがおっしゃった通り、市川春子さんなどの絵に惹かれて、そういった画風を目指して描いていると言っていました。それが伝わったということは、とても嬉しく思います。ストーリーに関しては、打ち合わせをしながら決めていったので、私は面白いと思ったのですが……面白くなかったとすれば、私にも責任があるかと思います。
森高夕次
話に関して、僕は少し違う意見を持っています。この作者は、話をきちんと作ってますよね? 「なんとなく、ふわっとしたもの」では、少なくともない。これって、実はとても大事なことだと思うんです。マンガをきちんと描こうとしている、そのエネルギーに触れられて、僕は嬉しく思いました。こういうタイプの話って、描くのが大変だと思うんですよ。どのコマでどういった情報を読者に見せればいいか、かなり考える必要がある。そこを、よく考えてあるなと思いました。話が面白いかつまらないかは別として、ですが。絵もキャッチーだし、商業性がある。それらは、ちゃんと評価したいと思いました。
事務局長・奥村
森高さんは「評価が高い」ということでしょうか。
森高夕次
そうですね。ただ、どうしても気になる点があって、それは“この著者にとって、「モーニング」が一番良い場所なのか”ということです。それこそ、作品のクオリティーがもっと上がっていったとして、果たしてそれが「モーニング」に載るかどうか、僕にはちょっとわからないです。
事務局長・奥村
わかりました。ありがとうございます。ちなみに、自分はこの作品は演出が上手いと思ったのですが、そこは打ち合わせで担当からアドバイスなどをしたのですか?
事務局員・寺山
演出などは、基本的に作者から出てきたものです。ただ、この話は、最後にどんでん返しが何度か出てくるので、そこが分かりにくくならないようにだけ、幾つかアドバイスはしました。
モーニング編集長・島田
年齢の割には、結構若い話を描く人だなと思った。良い悪いという話じゃなくて。このマンガは高校が舞台だけど、他の作品はどうなの?
事務局員・寺山
例えば、私が最初に読んだ作品は、同じく高校生の男の子と女の子が出てくる話でした。私の印象ですが、「季節感のある」「高校生が登場する話」というのが、この作者の一つの方向性になっていると思います。ただ、それは「描きたいものがはっきりとある」ということだと、私は考えています。


[漫画]『鈍痛』金城亜美(京都府・21歳)

編集部員・M本
持ち込みで見て、担当になりました。3作品持ち込まれて、その内の1作が『鈍痛』です。作者の方は21歳で、専門学校生です。また、『鈍痛』は初めて描いた作品だそうです。僕は面白くて読みやすく、女性の感覚を上手く表現できていると思ったのでMANGA OPENへの応募を薦めました。
東村アキコ
専門学校に入って1発目の漫画ってことなんですね。「私は他の人とは違うのよ」と、同級生とちょっと違う漫画を描こうと思うと、大体こっちのアバンギャルドな方向に、漫画を目指す女子はほとんどみんな一度はいくんですよ。それは、本人の自我が強いってことだから、漫画を描く上でいいことだと思うし、単純にこれから他のテーマで描いていけばいいと思います。あと、個人的には最後の方に出てくる、デフォルメしてない等身大の女の子の絵柄の方が好きですね。デフォルメしたキャラクターの絵は、なんか末期の「ガロ」に載ってた若い子の絵みたいだな、と。センスはあるし、絵は上手いし読みやすかったから、ちゃんと真面目に本気で描いてみたら変わるかもしれないですけど、私はこの作品はテーマは幼稚だし、いただけないかなと思ってしまいました。うちにアシスタントに来てくれればたたき直しますよ(笑)。
モーニング編集長・島田
まぁ、21歳だからね。
森高夕次
これは一番の問題作だったね。僕はこの作品に描かれている、堕胎がいいだとか、よくないだとかそういうことを言うつもりはないけれど……この作品を読むとこの作者は堕胎の経験があって、その自分の経験談から描いてるのかな、という風にも読めてしまう。実際にはそうじゃないとは思うんだけど。でも、そういう風に読み取れちゃうのがすごく問題だと思う。そういう作品を新人賞に回していいのかな、と思います。オヤジがうるさいことあんまりいいたくないけれど、でも世の中にはダメなこともあるんだってことを、ちゃんと言ってあげることも必要だと思う。この作者の人がこれを描いたのは悪くないし、才能は間違いなくある。世の中がこの作品を読んだ時にどう思うか、というのをちゃんと指摘してあげないと。これを読んだとき「えー、最終選考に残す作品か?」と僕は思いました。繰り返しになるけど、この人は才能はあるんだから、新人賞とは関係ないところでデビューさせたりする方法だってあるわけだし。ロジック的なことも少しお話しすると、新人の女性の投稿作でありがちなのが、女子高校生とかのガールズトークを覗き見する面白さ、みたいなのを描いているのが大昔からたくさんあるんだよね。この作品もその延長線上にあると思う。でも、まさか堕胎に行き着くとは思わなかったけど。自分の生理現象で起こることを漫画に描くっていうのは、引き出しのなさを表してると思う。この人がこれから漫画を描く上で、どこまで引き出しがあるのかっていうのは重要だよね。じゃあ、箸にも棒にもひっかからない作品かって言われると、そうでもなくて、今回僕は一番一印象に残った作品であったことは間違いない。掴みとしては成功してるよね。そういう意味でアピール力は確実にありますよね。でも、仮にこの作品が大賞を獲っちゃって「モーニング」に載って、友達とかに誤解されてもいいのかな、と大きなお世話ながら思ってしまいました。
事務局長・奥村
今回、最終選考には残らなかったんですがリストカットしている女の子が主人公、という作品がありました。それはプロフィールで自分の経験談ってことが書いてあったんですが、2次選考の場で、いくら自分の経験した話とはいえそういうことを一般化して描いてしまっていいのか、という議論になりました。おっしゃるように、エンターテインメントとして見せる部分と、個人的な体験の見せ方の割合みたいなものは大切だと思いました。


[漫画]『サンタが父で何が悪い』谷口千昂(岡山県・24歳)

事務局員・劔持
担当です。前回のMANGA OPENで『火と水の虚構神話』という作品で奨励賞だった谷口千昂さんです。最終選考の時にお二人から「現実を描くべきだ」と言われたことを受けて、非現実的なことが起きないお話という縛りを設けて描いてもらったのがこの作品です。彼は今まで極端なファンタジーしか描いたことがなかったので、新しいチャレンジはできたかなとは思ってます。このお話が現実的かというと、そうでもないのですが…(笑)。
森高夕次
前作も覚えてますよ。前回も変な漫画だなと思ったんですけど、僕はこの人の漫画を基本的に嫌いではないんです。ただ、自分の中で完成されすぎちゃっている気がするんですね。アドバイスのしようがないというか、ここを直せばとか指摘しづらくて。自分ではつまらないと思うくらい、くそシンプルな漫画を描いたほうが、彼は面白い漫画が作れるような気がします。あと、前回の方が導入部分はまだ普通だったような気がするんだよね。今作は全編通してファンタジーっぽい。それに、前回の方が絵がしまってたような気がする。絵的に前回より進歩していてほしかったな。
事務局員・劔持
僕もネームで見ていた時より、原稿になった時の方が読みづらく感じたんです。やはり描き込みすぎなんでしょうか?
森高夕次
「遊び感」を途中でやめる勇気を持った方がいいよね、行き過ぎちゃってるから。ちょっと手を抜くくらいの感じがあるといいのかな。もっと頭の中で交通整理できないかなという感想ですね。
東村アキコ
私も前作の方が、絵がよかった気がします。ただ、私はこのお話自体が絵以上に苦手で、お父さんがどうしてこういう感じなのかってことを、やっぱりちゃんと説明してほしかったかなと思います。芸術家なのか本当に頭が足りない人なのかはっきりしないからどう読んでいいかわからないんですよ。幼児返りする病気なのかなってことを想像しながら読んだんですけど、結局なんにもなかった。持ってるムードとかノリはいいと思うんですよ。だからもっと落ち着いて、とにかく落ち着いて、シンプルな話を描いてほしいですね。それで次回作を読みたいです。
モーニング編集長・島田
お話の設定的には、このお父さんって途中で頭がおかしくなったの? 全然リアリティないなって思ったんだけど、東村さんが言うみたいに途中からおかしくなっちゃったんならあり得るかなって思うんだよね。そこらへんの設定ができてるかって重要だと思うんだよ。
事務局員・劔持
その話はしたんですが、谷口さんの中ではもともとそういう親父だってことでしたね。
モーニング編集長・島田
でしょ。だからリアリティを感じられないんだよ。やっぱ漫画ってファンタジーでもバカバカしいギャグでもリアリティがなきゃダメだよ。
東村アキコ
要は、全編スベってるんですよ。それでも、最後にピッとする何かがあればスベってたのも生きてくるんだけど、それもなかったから…。
モーニング編集長・島田
頭の中で、この世界とか人間関係が成立するかどうかってことをリアリティをもって考えられてない気がする。これじゃ、お人形さんを配置して動かしてるだけじゃんかって。
森高夕次
2回目なんだから、雑誌に載るってことをもっと意識して描いてほしかったな。まったく考えてないのが伝わってきちゃうんだよね。
東村アキコ
暗い人が一生懸命、明るい漫画を描いたって感じがします(笑)。でも前作とガラッと変えたものを描き切ったのはスゴいと思いますね。
森高夕次
前作、今作と読んで、この人のモチベーションの高さをすごく感じるんです。やはり載るってことを叩き込まないといけないよ。
事務局員・劔持
もっと画面を見やすくするためには、何を変えればいいんでしょうか?
森高夕次
単純に断ち切りを減らしたらいいんじゃないかな。漫画は断ち切りを減らすと読みやすくなりますよ。


[漫画]『びばのんの!』鶴羽あき(神奈川県・26歳)

事務局員・寺山
私が担当です。この作品は、持ち込みを受けた際にもう原型があったもので、それを手直しする形で応募しました。作者についての私の考えなのですが、この人は「ちょっとした知識を取材して、それを紹介する」ことが得意です。今回の応募作も、銭湯に関する知識が色々と紹介されていて、その一つ一つが面白いと思います。加えて、「キャラクターに元気がある」というのも、魅力の一つだと思います。テンションの高いキャラクターを、嫌味なく素直に描けるというのは、生来の素質だと思います。
事務局長・奥村
では、審査員の方のご意見を伺えればと思います。東村さん、いかがでしたか?
東村アキコ
この作品は、特に最初の辺りがものすごく面白いですね。女子高生が台所で給湯器を使ってシャワーを浴びてるって件が本当に面白かった。なのに、後半になって銭湯の説明が始まったところから、私はイマイチ楽しめなくなってしまいました。「お風呂のない女子高生の話」ってだけで良かったんじゃないかと思うんです。その話だけで描き切ってたら、もっと評価は高かったです。ラブコメの要素とかは、担当さんと相談して足されたのでしょうか?
事務局員・寺山
ラブコメ要素は、もともとありました。ただ、最初に持ち込まれたものはかなりページ数が短く、1ページあたりの要素がものすごく多かったので、ページ数を増やして調整してもらいました。その中で、少しラブコメのネタが増えた、というのはあります。
東村アキコ
最後に出てくる主人公の女の子の裸のシーンとか、本当に全然いらないと思いました。
森高夕次
そうですか? 僕は、裸のシーンがあった方が良いと思います。見られて嬉しかった。
編集部一同
(笑)
森高夕次
でも、この「裸がいるかどうか」で評価が分かれる、という時点で、僕はこの作品は「勝ち」だと思います。「この裸マジいらね~っ!!」「そう? 俺は嬉しいけど」というやり取りを楽しめるじゃないですか、この作品は。裸のシーンって、上手く描かないと生理的な嫌悪感を招いたりするんですが、この人のマンガにはそれがない。読者が議論を楽しんでる時点で、それは楽しい作品ってことだと、僕は思います。誌面に載せたら、ひょっとして結構な数の読者がついてくるんじゃないかという期待さえ抱きます。とてもメジャー感がある作品です。
事務局長・奥村
「メジャー感があって、キャラクターに元気がある」というのは、2次選考で編集長も言及していました。
モーニング編集長・島田
今回の応募作の中では、これが一番元気がある。描いている人が明るくてテンションが高いって、ものすごく重要だよ。その感情が、筆にも乗って絵に表れるし。まあ、この裸のサービスショットが要るか要らないかは、微妙なとこだけど(笑)。
森高夕次
ちなみに、最初の台所のシャワーシーンでは、背中に肉が少し付き過ぎだね。
編集部一同
(笑)
事務局長・奥村
細かいご指摘ありがとうございます(笑)。
東村アキコ
森高先生のお話を伺って改めて読んでみると……やっぱり良いかもしれないですね、この作品。子供の表情とかもすごく良いし。とはいえ、やっぱり少し長くなってしまってると思うので、短めのギャグを描いてみて欲しいですね。それなら、「モーニング」に載ってる想像が出来るし、載ってたら思わず読んじゃうと思います。


[漫画]『マイホーム』ナガタマキコ(東京都・34歳)

編集部員・G藤
担当です。この人はちば賞で受賞歴があります。元々は「吉原モノ」ですとか、暗いテーマのお話が多かったんです。女の情念と言いますか。で、そういうテーマから一回離れた方がいいんじゃないかと思って、心機一転、身のまわりの自分が大好きな人たちを描いてくださいってことで描いてもらったのがこの作品です。そういうチャレンジをする中で、なかなか振り切れないなという感じがある中、読み切りという形ではなく2話になりました。
森高夕次
完成はされてるんだけど、アピールしてくるインパクトがないなと感じました。何故これだけ完成された絵を描けていてるのに、漫画で飯が食えてないのかなってことに疑問がいっちゃいましたね。まだ新人賞に出してるってことは、漫画の編集部にとって、積極的に載せてみたいと思えないような作風なのかなとちょろっと感じました。こんなにうまければ20代前半で連載しててもおかしくないんじゃない。読者の目にさらしてみて、受けなかったらドラスティックに作風を変えなければいけないかもしれないし、あるいは短期集中もダメだとなれば、そろそろ漫画を諦めて他のことをしたほうがいいんじゃないのかっていう分岐点まできてるような気がします。そういう意味で言うと、この人は上のレベルまで来ちゃっていて、そろそろ岐路に立たされているのかも。ただ作品だけみたらすごくレベルが高いと思う。具体的にはわかりませんが、編集者をちょっと躊躇させてしまうような何かがあるのかなと感じてしまいました。
東村アキコ
この人は原作があるものを描いたらいいんじゃないかなと思ったんですが、それは置いておいてこの作品を評価するとなると、学校で交通事故防止キャンペーンの漫画を読まされた時のことを思い出すっていうか…、なんかそういう感じです(笑)。いい子ちゃん過ぎるっていうか。でも絵は、どプロだなって思います。これは取材とかってされてるんですか?
編集部員・G藤
いや、資料を見ただけみたいですね。まあ彼女の子供時代に似た風景を見たことはあるようです。
東村アキコ
作品にすごく上品なムードがある人だと思うんです。それはすごく武器になるなと思いました。
森高夕次
もっと突き抜けた上品さだったら載ると思う。アシスタントはされてるんですか? いろんなところに助っ人で入る感じですか? ぶっちゃけて言うと、スーパーアシとして便利に使われているんだとしたら非常によくないですよね。
モーニング編集長・島田
でも、彼女は明らかに路線転換をしたよね。そうとう頑張って商業用を意識して描いた気がする。
東村アキコ
本当は何が一番好きなの? ってのが知りたいです。市松人形をスゴく好きだってわけじゃないですよね。
編集部員・G藤
結局、十分にこの作品の中で出せなかったということだと思います。女の情念ってのが彼女らしいテーマなんです、本来的には。
東村アキコ
つまり、子供を主役にしたファミリーものにチャレンジしてみたけど、逆に女の情念みたいなものが抜けてしまったってことですね。
編集部員・G藤
本来であれば、父親であるとか、マイちゃん自身であるとか、老夫婦のもたらす封建社会感とかにスポットを当てて、緊張感を持ってやっていけたらとは思うのですが。
東村アキコ
でも、お姉ちゃんが茶髪にするとこは面白かったです。魅力ある作家さんだとは思う。
森高夕次
ところで、なんで『マイホーム』ってタイトルなの?
編集部員・G藤
単純な話なんですが(笑)、マイちゃんの家だから『マイホーム』です。
森高夕次
あー、なるほどね。だけど、なんか手を抜いてるように感じちゃったんだよね。過去作にも同じタイトルを付けたものがいっぱいあるだろうし。作品の世界観とタイトルにギャップがあると感じます。
東村アキコ
それにしても、この人すごくうまいから、こういう人こそハマる原作があるといいなと思いますけどねー。それは私が口を出すことじゃないですけども。


[漫画]『もうじゆう』鈴木智(東京都・29歳)

編集部員・K井
映画『カッコーの巣の上で』のオマージュとして描いた作品です。この方、今回のMANGA OPENには2作応募していて、『もうじゆう』ではないほうの作品は「月刊スピリッツ」に掲載されたことのある作品です。男っぽい画がいいと私は思っています。
森高夕次
面白かったです。すごくよかった。タイトルにも工夫がありますし。かなり長いんですが、それでもOKと思える内容でした。作者の熱意もすごく伝わってきた。問題があるとするならば画ですね。言葉では説明できなくて感覚的なものなんですが、「この画って、読者にウケるのかな」と思います。「話は面白いんだけど、絵がね~」と言われちゃうタイプかも。 でもこの人なら今の漫画雑誌にアジャストした絵を描けるようになるでしょう。なぜなら作品中で意識的にタッチを変えているでしょう。つまり絵の工夫ができる才能があるんですね。この作品が面白いことは間違いない。これからどう漫画雑誌に載るための工夫ができるかどうか……が、この人にとっての今後の課題ですね。
東村アキコ
これが大賞の第一候補かな。この人、漫画に対して誠実ですよね。そういう点を私は尊敬してしまいました。構図はいいし、話も詰まらず疲れず読めて、女の子の回想や過去もちゃんと入っていたりして分かりやすい。一方で、若い方なのに演出、人物の描き方、ギャグ、あらゆるところがオジサンくさいし、古い。そういう点もひっくるめてアクがあって良かったです。ところで、脱獄した男は正気だったんですか? それとも全て彼の妄想だったんですか?
編集部員・K井
それは読者の判断に委ねるそうです。
東村アキコ
ああ! 話の解釈を読者に委ねちゃうとか、途中で作者自らが出てきちゃうところとか、言わなくてもいいのに「映画のオマージュ」と言っちゃうところとか、いいですね。いい意味で寒い(笑)。こういう突っ込みたくなる漫画を描く人って、結果的にいい作品を描くような気がするんですよ。作者が出てくるという手法を確立してもらいたいです。
森高夕次
作者が出てくる瞬間の画、宇宙空間に行っちゃうときの絵があったじゃないですか。あの絵で全体を描いていれば、もうちょっと古いなという印象じゃなくなったんじゃないかな。
モーニング編集長・島田
昔「GORO」とかに載っていた感じの画ですよね。
森高夕次
そうそう! 昭和40年代のテイストがありますね(笑)。僕は好きですね。


[漫画]『眠り姫症候群 Act.1~Act.3』深田亘(東京都・27歳)

事務局員・高橋
持ち込みで受けた作品です。主人公がままならない状況の中で、もがいているところがとてもよく描けていると思いました。これが作者にとって、3作目の漫画です。
東村アキコ
この作品、私はいいと思いましたよ。先ほどの『もうじゆう』と比べると、話はこちらのほうが面白いんですけど、絵は『もうじゆう』のほうがいいです。この話の設定をうまく整理すれば、すぐにドラマとか映画とかになっちゃうんじゃないですかね? ただ、問題は絵の稚拙さをどうするのかってことですよね。センスはあると思うんですが……。
森高夕次
この絵はアリだと僕は思いますが、仕上げがちょっと荒いですよね。ただ、それよりも気になったのは、Act.1~3まで3本描いてくれたことで、この作者の未熟な部分が見えてしまった、ということです。『act.1』は「おっ、まあまあいいじゃん」、10点満点でいうと5点。『act.2』は「すごい面白い!」、つまり10点、『act.3』は「一気にクオリティが落ちたな」、つまり3点なんです。僕には、『act.3』は意味さえよく分からなかった。 これだけクオリティにばらつきがあり、安定感がないのはまだまだ修行が足りない証拠だね。想像すると『act.2』は『黄昏流星群』みたいな何かいい作品を読んで影響を受けた後に描き、『act.3』はこの人の完全なオリジナルなんじゃないかと思います。何かに影響を受けたら面白く描けるんだけど、オリジナルで描いたらイマイチなわけで、いい線行っているんだけど、もう一歩だよね、というのが結論です。いま弱点ばかりを挙げましたけど、僕はこの人の荒削りさには可能性を感じるんですよね。将来的にこの人はいま挙げた弱点を超えていけるんじゃないか、と期待してます。
事務局長・奥村
課題として挙げられた絵の技術ですが、アシスタントに入ったほうがいいのでしょうか?
東村アキコ
それも一つの手ですよね。ブサイクな女の子とかリアリティがあっていいんですが、まずパースをなんとかしないと…。最初のベッドなんてもう、人が落っこっちゃいそうじゃないですか。でも車だけは妙にうまかったんですよね。話がセンスがあるだけに、本当にもったいなかった!


[漫画]『トロンプ・イユ』河陽(東京都・37歳)

事務局長・奥村
それでは最後の作品にうつりたいと思います。こちらの作品はS根が担当です。
編集部員・S根
この方は3年くらい前に僕が持ち込みを受けました。持ち込んだ作品が人生で初めて描いた漫画ということでした。これまでの作品は、読み切りとしての話の完成度がもう一つだったり、話が破綻していたりで最後まで読みとおすのが難しかったのですが、この方は大変な根性があって、ネームの直しもドンドンして下さったため、今回はずいぶん上達しました。一点、皆さんが気にされている『ジョジョの奇妙な冒険』のキャラクターに絵が似ているというところですが、もちろん『ジョジョ』が大好きで荒木先生をリスペクトしているというのはあるようなのですが、ご本人も真似をしようとものすごく意識をしているというより、美術大学の油絵出身で外国人のように見えるキャラクターを多く描いてきたということと、現在アパレルのお仕事をしており、多くのファッション情報に触れるため、衣装のインパクトが似通ってしまったということがあるのではないかなぁと思っています。
事務局長・奥村
今回の作品はネームの段階から密な打ち合わせをしてきたの?
編集部員・S根
いえ、この作品の前段階のものがすでに完成原稿で、しかしストーリーとして完成していなかったため、問題点を指摘し、後半を自分なりに直してもらって今回に至っています。
事務局長・奥村
それでは講評いただきたいと思います。森高さんお願いします。
森高夕次
謎を作っておいてうまく逃げたなと思います。これは悪い意味ではなく、かなりの高等テクニックで、何か大いなる謎、背景があって、その一部がここで描かれているのではないかと読者に思わせているところで勝利ですね。これを下手に謎解きの解説などしてしまうと大失敗で、読者は作品の足下を見てしまうんです。2話目を読みたくなるというプレゼン力が抜群ですよ。ぼくはこの作品の出来が良すぎるので、何か参考にする作品があったんじゃないかなと思ったんですが、それはないんですよね? だとしたら相当なレベルですね。セリフとストーリーが結びついているという高等テクニックは本当に驚くべき才能ですよ。ぼくはこの人は荒木飛呂彦さんのアシスタントかと思ったんです。ついつい師匠の絵に似てしまうことだったのかなと。あるいはあえて彼の絵を真似しているのだとしたら、逆にすごいことだなと思いました。この絵を見たら読者からいろいろと突っ込まれるとは思うんだけど、でも今まで荒木飛呂彦さんの絵柄を真似て作品を作っている人っていないですよね。その意味では、あえてそこに踏み入っていくというのはオリジナリティがあるなと思うんです。皮肉でも何でもなくって。ここは全然マイナスポイントではありませんよ。
事務局長・奥村
ありがとうございます。それでは続いて東村さん、よろしくお願いします。
東村アキコ
私もこれは面白く読めました。気になったのは私が女だからかもしれませんが、ちょっと幼稚かなと。男の人には気にならないのかもしれませんが、ファンタジーっぽいというか。小学生は「こんな話読んだことない!」と感動しそう。でも、私の中ではこれはギャグですけどね(笑)。冒頭の「俺の名前は佐々正義」ってところで、「フツーの日本人の名前なんだ!」と死ぬほど笑いました!
事務局長・奥村
これ僕もギャグとして読んだんだけど、作者は笑わせようと思って描いているわけではないんだよね?
編集部員・S根
そうです。ご本人はすごく真剣に描いているんです。
東村アキコ
たとえば、手塚治虫作品のキャラを使ってギャグを描く、田中圭一さんのようなことを狙っているわけではないということですよね?
編集部員・S根
はい。この方はこの物語、この世界についてを真剣に描こうと思っています。笑わせる気はゼロで。一方で、「モーニング」読者にも大人向けのファンタジーは需要もあると思っていまして。
東村アキコ
松の木の間に箒を持っているところなんかもめちゃくちゃ笑っちゃったんですよね。
森高夕次
笑わせてくれるのが、戦略的でも天然でもいいし、ストーリーも俺はちゃんとしてると思ったんですよね。
モーニング編集長・島田
この作品、そもそもストーリーも『ジョジョ』で出てきてそうじゃない?
編集部員・関根
確かに荒木先生の作品の中に、刑務所モノはありますけど、ストーリーは別物ですよ。
編集部員・Y原
僕は、似てることを意識しているかどうかが大切だと思うんです。この人が徹頭徹尾、荒木飛呂彦さんを真似して笑いを取りにいっているというのであればわかるんですよ。でも本人がその影響をあまり意識していないとなると、僕だったらプロデュースが難しいなぁと感じてしまうんですよね。
編集部員・G藤
僕はこの人の以前の投稿作を見ていますけど、それまでは荒木さんの絵に似ているというのもおこがましいという感じでした。それを考えると今回は格段のレベルアップなわけで、そもそもその部分は認めてあげてもいいと思います。
東村アキコ
この方は、たしかファッション関係の仕事をしてらっしゃるんですよね? 荒木さんも仕事机に海外の雑誌を飾るファッションモデルの写真をたくさん貼ってらっしゃるんです、「ELLE」だったり、「VOGUE」だったり。ブランドだったら、この方はおそらく特に、J.P.ゴルチェあたりが好きだと思うんですけど、そこからポーズを真似するとこういった感じになるのはわかりますよ。
編集部員・S根
もろもろ、授賞式でも作者に直接お話を聞けると思います。よろしくお願いします。

モーニング

モーニング

モーニング2017年52号
2017年11月22日発売
定価:本体324円(税別)
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週刊Dモーニング

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週刊Dモーニング2017年52号
2017年11月22日配信
スマホ版モーニング月額500円で配信中

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モーニング・ツー

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モーニング・ツー2018年1号
2017年11月22日発売
定価:本体546円(税別)
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    北郷海

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